2020年10月5日
こんにちは、歯科医師の今野です。
前回、口腔機能発達不全症の概要についてお話しましたが、今回はもう少し具体的にお話ししたいと思います。
1歳半健診の際のデータによると、8割近くのお母さんたちが子供たちの食に関する心配事があるようです。
例えば
偏食がある
丸飲みする
飲み込まない
離乳食が進まない
などです。
いずれも口に関する悩みごとですが、こういった相談を歯科医院でする方はまだあまりいらっしゃらないようです。
しかし、このような悩みごとの原因にはお口の機能、具体的には舌や唇の機能に問題がある場合があります。
たとえば、舌の動きがまだ育っておらず、舌が水平方向に動くようになるまでは、肉や野菜など、繊維の多いもの噛んで吐き出してしまうことが多いです。
舌が横に動かないと唾液が出にくく、味覚が発達しにくいのでおいしく感じにくくなります。また、言葉の切れが悪くなります。
舌を上下に動かせない子は飲み込みが難しく、むせやすくなります。
よだれが多い子も飲み込むタイミングが難しい子です。
お母さんの悩みに多いお子さんの偏食にも、
①心理的なもの ②口腔機能と食形態の不一致
といった原因が考えられます。
心理的なものが原因の場合は臨床心理士への相談が必要ですが、口腔機能の問題の場合もありますので、お悩みのことがあれば、ぜひ歯科医院でご相談ください。
2020年09月21日
こんにちは、歯科医師の嶋崎です。
猛暑日が続いていますね。
熱中症にならないように、適宜水分補給や日の当たらないところで休憩するようにしましょう。
さて、本日は当院で行っている光学印象についてお話させていただきたいと思います。
光学印象ってなんだ?と思われた方もいるかもしれませんね。
光学印象とは、歯科医師が形作った歯の形や隣の歯の情報をレーザーなどの光で、お口の中でスキャンし、直接型取りを行う方法です。
型取り後は、コンピューター上でデータ化を行い、詰め物やかぶせ物のデザインを決めていきます。
従来の型取り(粘土のような材料で行う型取り)は粉と水を混ぜて行うため、水の量や型取り後に模型にするまでの間に水分が抜けるなどのエラーが出やすく、お口の中の歯の形と少しずつズレが生じる可能性が高くなります。
それに比べて、光学印象では、撮影した情報をそのままコンピューター上で模型が作られるので、お口の中の歯の形とズレが生じることがありません。
その模型で、詰め物やかぶせ物が作製されるため、歯にぴったり合ったものが出来上がります。
現在、当院では、詰め物、被せものおよび矯正治療の型取りの際に、光学印象を用いています。
型取りが苦手な方でも安心して型取りを行うことができますので、心配しないでくださいね。
なにか気になることがありましたらいつでもご気軽にご相談ください。
2020年09月12日
こんにちは、歯科医師の今野です。
突然ですが、「口腔機能発達不全症」という言葉をご存知ですか?
簡単に言うと、「食べる」「話す」「呼吸する」といったお口の機能がしっかり育っていない状態のことで、現代の子供たちに増えてきています。
今までは、歯科医院での子供たちの治療といえば「むし歯治療」「歯肉炎の治療」といったものがメインでしたが、このような「口腔機能の治療」というものも保険診療で行うことができるようになりました。
その背景として、健康寿命の延伸のために、口腔機能の重要性が見直されてきたことがあります。
年齢を重ねてもお口からしっかり食事することで、高齢になってからのフレイル(虚弱)や誤嚥性肺炎の予防につながり、介護予防につながります。
そのためにはまず小児期に高い機能を獲得することが重要です。
では、なぜ今の子供たちに口腔機能の発達不全が増えているのでしょうか。
それは、現代の便利な世の中にも原因があります。
例えば、噛みやすい柔らかい食事ばかりでは噛む力が育たず、あごも育ちません。
それにより舌や唇の力も弱くなり、歯並びが悪くなったり、口呼吸になって風邪の引きやすい子に育ちます。
使わない機能が育たない、ということを示す1つの実験があります。
コオロギは自然界では飛んで餌を探す昆虫ですが、捕まえてきたコオロギに餌をやるとやがて飛ぶことができなくなるそうです。
しかし、餌をごく少量に減らし、飛ばないと取れない場所に置くと、だんだん飛ぶ機能が回復するというのです。
人についても同じように、使わない機能は衰えていきます。
そして、そういった機能を育てるためにはトレーニングが必要です。
次回も口腔機能発達不全症についてもう少しお話していきます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
2020年09月3日
こんにちは、歯科医師伊藤です。
当院ではインビザライン矯正という世界的にもシェアNo1のマウスピース矯正治療を行なっております。
マウスピース矯正治療は他の矯正治療と比べて何がメリットなの?という方も多いと思いますので、今回はそのお話をさせて頂きます。
マウスピース矯正治療のメリットは大きく分けると、
①目立たなくて、磨きやすい
②治療期間が短い
③治療中の来院回数が少ない
以上の3つです。
まず分かりやすいのが①の目立たなくて磨きやすいことです。
金属を使わず、自分で取り外す透明な素材なので目立たなくて磨きやすく虫歯にもなりにくいです。
②の治療期間が短い点について。
マウスピース矯正は最初からゴールまでの期間が分かるためいつ終わるのかが最初から明確に分かります。
さらにその期間が短いこともメリットです。
早いと4か月、長くても1年半ほどで終わる場合がほとんどです。
③の来院回数が少ない点について。
マウスピース矯正治療は治療が始まってしまえばご自宅で自分でマウスピースを交換していける場合も多いので歯科医院への来院回数が少なくてすみます。
来院回数が少ないことで調整料金を抑えることもできます。
以上のように、メリットも多いインビザライン矯正についてお話を聞きたい方がいらっしゃいましたら、無料相談を行っていますので、ぜひご来院下さい。
2020年08月24日
こんにちは、歯科医師の伊藤です。
コロナウィルス感染拡大の影響でテレワークやオンラインでの会議やセミナーが定着してきています。
歯科業界も同じく、セミナーや業者の方々とのやりとりはオンラインで行う機会がとても増えました。
最初はオンラインでのやりとりに戸惑いも感じましたが、慣れてくると良い点もたくさんみえてきます。
オンラインのメリットは何より遠隔で繋がれるという点です。
群馬と東京もすぐ繋ぐことができ、今まで1時間以上かけていた移動時間がゼロになります。
オンラインでのやりとりが益々定着してきたら人の動きはかなり少なくなってくるのではないでしょうか。
尾島デンタルクリニックでは、患者さんとの相談もオンラインでできるようにシステムを整えていきたいと考えております。
遠方から来院したいけど移動が大変だったり、時間に制限がある方などがオンラインでご自宅で相談できるようになると患者さんの負担も軽減できるのではないかと考えております。
通って頂ける患者さんにより通いやすい歯科医院になれるよう取り組んで参りますので今後ともよろしくお願い致します。
2020年08月11日
こんにちは、歯科医師の嶋崎です。
暑い日がつづいていますね。
体調を崩さないように、水分補給は定期的に行うようにしましょう。
さて、今回は根の治療についてお話をさせていただきます。
一度、神経の治療をして、再度根の先に膿の袋ができてしまった場合…
再度、根の治療を行う必要があります。
根の治療を始めていくと、ときに患者さんから「すでにこの歯は神経がなくなっているのに、どうして管の中を触られると痛むのですか」と尋ねられることがあります。
質問にお答えすると、この原因は何種類かあります。
①根の先の穴から感染した歯茎の組織が管の中に入り込んでいる感染した歯茎の組織に痛覚が残っているため、器具で触った際に痛みが出ます。
②根の先まで器具が到達したときの圧圧を感じることで歯の周囲に痛みを感じることがあります。
③根の先から器具の先が出る
根の先まで器具が到達し、先端の組織と触れることで痛みが出ることがあります。
④前回の治療で、神経が先に残っている可能性としては低いですが、時に神経の一部が残っていて、触れたときに痛みが出ることがあります。
上記のように、いくつか原因がありましたが、痛みの回避のために、治療前に麻酔を行うことをおすすめしております。
痛みが苦手な方がいらっしゃいましたら、治療前にお気軽にお声がけください。
2020年08月6日
こんにちは、歯科医師伊藤です。
いつも尾島デンタルクリニックにご来院頂きありがとうございます。
来院して頂く患者さんの中には「他の医院で歯を抜かなければいけないと言われたので来院した」とおっしゃる方がいます。
歯を抜かなければいけない状況には何通りかパターンがあります。
重度の歯周病や虫歯、歯が割れているなどがよくあるもので、状況によっては抜歯を回避できるケースもあります。
抜かなければいけない歯を無理やり残すとそこから問題が大きくなることもあるので、抜歯をした方が良いことも当然あります。
そのため一概に歯を残すことが良いことではない場合もあります。
しかし、誰もが自分の歯を少しでも長持ちさせたいというお気持ちがあるはずです。
当院では歯科医師がしっかりとその歯の状況を診査診断し、抜かなくても済むのか、やはり抜いた方が良いのかを詳しく説明致します。
残せる方法がある場合は適切な対処を行い、一方的に抜歯をすることはありません。
歯周病治療なども含めて経験豊富な歯科医師も多数在籍しておりますので、お悩みの方や相談をしたい方は是非一度ご来院下さい。
皆様のお力になれればと考えております。
2020年07月29日
クーラーの活躍する季節となりましたが、みなさん体調はいかがですか。
しっかり水分をとって熱中症には気を付けましょう。
以前、痛くないむし歯についてお話ししましたが、今回は逆に、歯が痛いのにむし歯でない場合についてお話します。
歯が痛い、と思ったら原因はむし歯か、知覚過敏か、歯周病か、いずれにせよ歯に原因があると思ってしまいがちですが、全く歯には異常がないのに痛みが出る場合もあります
それを「非歯原性歯痛」といいます。
この場合、歯科治療を行っても痛みはなくなりません。
その原疾患から以下の8つに分けられます。
① 筋・筋膜性歯痛
歯が原因でない歯痛の原因として最も多いのが咀嚼筋などの疲労により生じる筋・筋膜性歯痛です。原因の筋を圧迫することで歯に痛みが生じます。
② 神経障害性歯痛
帯状疱疹などのウイルス性の疾患によってウイルスが歯の神経の近くに達すると歯の痛みを感じることがあります。
③ 神経血管性歯痛
片頭痛、群発頭痛が原因として多く、その場合、上の奥歯に痛みを生じます。
④ 上顎洞性歯痛
上顎洞炎や、上顎洞悪性腫瘍などが原因になることもあります。
⑤ 心臓性歯痛
狭心症、心筋梗塞などの関連痛が歯に生じることもあります。
⑥ 精神疾患または心理社会的要因による歯痛
統合失調症や大うつ病性障害などが原因の場合です。
⑦ 特発性歯痛
不眠症の人はからだに痛みを感じることが多いとされます。痛みのある部位に異常がなく、多くの場合他の部位にも頭痛や腰痛など慢性的な痛みを伴っています。
⑧ その他
歯が痛いのに歯が原因じゃないなんて、と意外に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。上記の場合は、いずれも歯科医院でなく、他科の病院による原疾患の治療が必要になりますので、必要に応じて紹介状を書かせていただきます。
気になることがありましたらいつでもご気軽にご相談ください。
2020年07月17日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
コロナ感染者が増えてきて生活は息苦しく、身の心もすり減ってきますね、、、しかしこんな時こそ気持ちはしっかり持って下を向かずに日々過ごして行きましょう!病は気から!気持ちが大切です!!
さて、本日は当院が行なっている
『セカンドコンサル』
についてお話します。
以前も一度お話しましたが、コンサルとは、当院と患者様の間で行われる意見交換のようなものです。当院からは、当院の行なっている取り組みや治療法の説明などの情報提供を行い、患者様からはどこが痛いのか?何に悩んでいるのか?不安はあるか?などをお聞きしていきます。
セカンドコンサル?ってことはファーストコンサルは何?と思う方もいるかと思います。
ファーストコンサルは、初診時に行うコンサル(問診)のことです。
ここでは、当院の取り組みの説明や患者様の主訴(一番気になっているところ)、全身状態の確認などをメインに行っています。
こちらは当院に初めていらっしゃった方や1年以上期間が空いた方が対象となります。
では、セカンドコンサルとは何か。
セカンドコンサルは、お口の中に治療しなくてはいけない部分が多い方、治療するかどうか迷う方、矯正やインプラントなどの治療が必要な方などを対象に行うコンサルで、簡単に言うと、これからお口の中をどうしていきたいか?の相談を行います。
・治療が必要な部位の確認
・親知らず抜歯する?そのままにする?
・歯が抜けたままのところはどうする?
・銀歯を白くしたい?
・歯並び気になっていますか?
・費用の相談
・治療期間の相談
などなど、お口の中の問題点について、しっかりと時間をとって患者様にとって一番良いと思われる治療方法を一緒に考えていきます。
セカンドコンサルは、専門のスタッフも担当させていただきますので、普段なかなか先生には言えないような悩みや希望があれば遠慮なくご相談ください。
お口の中はその人ごとに様々で、またその人の生活や仕事、価値観、時間的背景、費用的背景などによって考えて方もたくさんあります。
何が一番良い治療なのかを一緒に探していきましょう。
2020年07月13日
こんにちは、歯科医師の嶋崎です。
雨の多い季節になってきましたね。
突然の雨に、対応できるように天気予報の確認は毎朝行うようにしましょう。
以前、私がマウスピース矯正をしているお話をさせていただいたことをおぼえていますでしょうか。
時間が経つのは早いもので、私がマウスピース矯正を始めて、1年近くが経ちました。
今のところ、トラブルなくマウスピース矯正生活を送ることができています。
そこで、今回はマウスピース矯正生活を送るうえで、私が気を付けていることを話させていただきます。
① 食事時間以外はマウスピースをつける
外食時や旅行の際は、外している時間が長くなることが多いのですが、食後にはすぐ装着するように心がけています。
ときには、歯磨きができない場面もありますよね。歯磨きができていないのでマウスピースを装着しないかたもいるかもしれません。
しかし、マウスピースを外している時間が長いと、歯はすぐに元の位置に戻ろうとしてしまいます。なので、わたしは、多少の気持ち悪さを実感しつつ、そのまま装着し、歯磨きができるときに、徹底的に磨いています(マウスピースにも汚れがついているので洗浄を行います)。
② マウスピースを付けた際にはチューイを噛む
マウスピースを装着する際には、ある程度装着後にチューイというゴムを噛んでしっかり装着を行います。
この操作を行うか、行わないかで大きく矯正治療の結果に差が出てしまいます。
チューイを噛まないで、マウスピースを入れた場合、自分では装着できていると思っていても、多少浮いていることがあります。このまま装着を続けていても、適切な力がはに加わらず、予定していた位置に歯が動かず、次回以降のマウスピースが合わなくなることがあります。
③ マウスピースをつけている間は水を飲む
マウスピースを装着しているときに、お茶、コーヒーを飲むとマウスピースに色がついてしまいます。また、ジュースなどの砂糖が含まれているものを飲むと、歯とマウスピースの間に砂糖が入り込み、むし歯になりやすくなってしまいます。
飲食はマウスピースを外した際に思う存分に楽しむようにしましょう。
今回は3つほど、気を付けていることをお話しさせていただきました。
そのほかにもいくつかありますが、また今度お話をさせていただきたいと思います。
マウスピース矯正に少しでも興味がある方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。