2021年04月8日
こんにちは、歯科医師の今野です。
春になりました。
4月は新しい仲間が増えたり、学年が上がったり、新しい環境になったりと、新鮮な気持ちになるので、わたしの大好きな季節です。
普段こちらのブログでは、患者さん向けに歯科知識について書くことが多いのですが、今日は進路に悩んでいる若者に向けて歯科という仕事の素晴らしさについてお話しさせてください。
わたしは両親が歯科医師でしたので、幼少期から歯科という仕事がとても身近に感じられました。
家の近所を歩いていると、見知らぬ女性から
「あら、歯医者さんの娘さん。いつもお母さんにはお世話になっているわ」
「お母さんに治してもらって、なんでも食べられるようになったのよ」
と笑顔で声を掛けられることもあり、子供ながらにとても誇らしかったのを覚えています。
私たちの仕事は、ただ「むし歯による痛みを取り除くこと」だけではありません。
食事すること、お話しすること、呼吸すること
そんなお口の機能を整えることでみなさんが健康で文化的な素敵な生活を送るためのお手伝いをすることだと思っています。
「お前のお母さんはすごいな、むし歯がなくなったら仕事がなくなってしまうのに、むし歯をなくす仕事をしているんだから」
と言われたことがあります。
言われた当時はきょとんとしてしまいました。
今は、そうではない、と言えます。
歯科医師の仕事はそれだけではない、むしろむし歯なんてなくなってしまえ、と思っています。
あまり知られていませんが、むし歯治療や歯周病治療だけでなく、機能の治療も私たちの仕事です。
たとえば年齢を重ねて、歯がなくなってしまい、形態的問題で食事がしにくくなってしまったり、唾液が出にくくなったり、飲み込むのに必要な筋力低下によりむせやすくなってしまった方はだんだん食べられるものが減ってきて、身体が弱ってしまいます。
そのような方には食べたり飲んだりといった機能のリハビリテーションが必要です。
また、幼少期からしっかり噛んだり飲み込んだりする機能が育っていないと高齢になったときに食事できなくなってしまうリスクが高まりますので、幼少期からしっかりした機能を育ててあげることが大切です。
子供たちの「なりたい職業ランキング」上位に歯科医師や歯科衛生士などの歯科関係の職種が入っているのを日本では見たことがありません。
一方、アメリカでは常に上位に入っています。
少子高齢社会の今だからこそ、日本においても歯科の大切さがみなさんに浸透して、たくさんの若者に歯科界を目指してほしいと願っています。
ぜひ歯科医院でわたしたちと一緒に患者様のQOLを高めるお仕事に励んでいきましょう。
2021年03月23日
むし歯は誰が作っているのか。
こんにちは、歯科医師の菅原です。
そろそろ春になってきて少しずつあったかくなってきましたね。皆さんいかがお過ごしですか?
前回の続きで今回もむし歯は誰が作っているのかを説明していきます。
前回口の中の菌が歯の周りや歯茎に溜まって行くと、プラークやバイオフィルムを作り、そうすると悪さをし始める事を説明しました。
そこに糖分を与えると、菌が糖分を食べて酸を出し始めます。
ですがまだこの段階では弱い酸なのでそれほど歯は溶かされません。まずはプラークやバイオフィルム内にいる菌に影響を及ぼして行きます。
どんな事が起こるかと言うと、酸に弱い菌が減って酸に強い菌ばっかりになります。
酸に強い菌は酸が好きなのでどんどん酸を出します。
すると口腔内の菌の種類に変化が起きて環境が変化します。
こうなるとどんどん酸を溶かして歯を溶かしてむし歯を作ります。
こうなってしまうと口腔内の状態を改善するのは難しくなってきます。
現代では糖を摂取しないのはかなり難しいので、他の人と同じ食生活を送っていただけでもむし歯になります。
皆さんはむし歯は誰が作っているのか予想がつきましたか?
もちろん狭く言えば口の中の菌です。
ですが口の中の菌は皆さんに存在しているので、国民全員がむし歯じゃないと説明がつかなくなります。
なので、むし歯を作るのは自分自身口の中の認識や気持ちだと思います。
むし歯になりやすいからしょうがないと思っている患者さんがいれば当院で一度診察を受けてみてはいかがでしょうか?
尾島デンタルクリニックではむし歯のなりやすさの検査である唾液検査なども希望者に実施しています。
総合的にお口の中がどの程度むし歯に対してリスクがあるかを診断できます。
自分がどのくらいむし歯になりやすいかを知るだけでお口の中の悩みへの対応が見えてくるかもしれません。
興味がある方は是非当院のスタッフに遠慮なくお伝えください。
次回はむし歯をどうやって予防するかを説明していきます。
2021年03月18日
こんにちは、歯科医師の今野です。
先日、口腔機能発達不全症についての院内勉強会を行いました。
密にならないように3回に分けて行いましたが、希望者のみの参加にも関わらず、ほぼ全員のスタッフさんが参加してくれました。
このように皆が勉強熱心なところが、この歯科医院の本当に素晴らしいところだな、と感じています。
さて、その勉強会の内容ですが、
むし歯以外で子どものお口の健康の問題となっている様々な機能的な問題についてお話ししました。
たとえば
よく噛まない・早食いする
食べるのに時間がかかる
柔らかいものばかりを好んで食べる
お口がポカンと開いている…など
最近はこのようなお口の機能に問題のある子供が増えています
現代のお子さんは、スマートフォンやゲーム機で遊ぶことが増えたため、昔の子供がよくやっていたような、わらべ歌を歌いながらの手遊びやお顔をつかった「にらめっこ」など、お口や全身を使った遊びが減ってきています。
お口の機能を育む上で、上述のような遊びが重要になってきます。
また、スマートフォンやゲーム機で遊んでいるときの悪い姿勢もお口の機能に悪い影響を与えます。
お口の周りの筋肉のバランスが悪いと、歯並びやかみ合わせの問題を引き起こしたり、むせやすくなり、誤嚥・窒息しやすくなってしまいます。
適切な時期に適切な機能を獲得できるようにトレーニングが必要です。
私自身、子供の頃から食べるのが遅く、よく親に怒られてストレスになっていました。
食事の時の姿勢も悪く、食事のたびに指摘されていたのに治すことができず、歯並びやかみ合わせが悪くなってしまったので、大人になってからの矯正治療が必要になってしまいました。当時は気にならなかった歯並びも大人になるにつれて気になっていくものです。
あの時、ちゃんとお母さんの言うことを聞いて姿勢を正していれば、子供の頃からお口の機能を治していれば、と勉強するほどに後悔しています。
今の子供たちには自分のような後悔をしてほしくないので、子供のうちから歯並びを悪くするような悪い癖や姿勢を正し、お口の周りの不十分な筋力を鍛えるように指導しています。
子供は自分では自分のお口の状態が良いのか悪いのかわかりません。
早いうちから保護者の方が気づいてあげることが大切です。
何かお気づきのことがあれば一度受診していただき、ご相談ください。
2021年03月3日
みんなで目指そうむし歯博士
むし歯は誰がつくっているのか。その1
皆さんこんにちは。歯科医師の菅原です。
そろそろ花粉症の季節ですが、皆酸どのように過ごしていますか?
今回からむし歯について皆さんと勉強していきたいと思います。
むし歯は色々な年代の方々がかかる可能性がある、お口の中の病気です。
2018年のデータではむし歯になった事がある人は、小学生で45.3%、中学校35.41%、高校で45.3%で現在も減少していると言われています。
1980年台は90%以上の子供がむし歯だった事を考えると大分減ってきていますが、まだ各年代これだけの患者さんがいます。
こんなにも皆さんに知られている病気なのに、なんでなるのか、どうやった予防できるのか、またなぜ予防しなければならないのかはあまり知られていません。
「むし歯は歯医者さんに行けば治るからなってから行けば良いや」と思っている人に少しでも歯のむし歯について知っていただけると嬉しいです。
まず、むし歯はどのように出来ていくかです、口の中の菌が大きく関わっています。
口の中には無数の菌が存在します。
人間は歯が生える前は口の中にほとんど存在しませんが、歯が生えるにつれて口の中に菌が住み始めます。
口の中の菌は普段はそんなに悪さしません。
なぜかと言うと、菌は色々な種類の菌が数多く絡む事で悪さをします。
口の中にいる菌は歯の表面や歯茎などについています。
歯磨きをしないとどんどん菌が積み重なり、色々な菌の集合体を作ります。これがプラークと言ったりバイオフィルムと言ったりするものになります。
すると口の中の菌は悪さをし始めます。
特に糖が口の中に入る事で菌たちが歯を溶かす酸を発生させます。
なので重要なことはプラークやバイオフィルムを毎日の歯磨きで除去し続ける事が大切になってきます。
本日はここまでです。
次回はプラークなどがどうやってむし歯を作っていくかを見ていきたいと思います。
尾島デンタルクリニックでは患者さんのお口にあった、清掃器具や歯磨き粉を提案させてもらい、しっかりプラークなどを除去する方法を提案させてもらいます。
何か質問があったら当院のスタッツに遠慮なくお伝えください。
2021年02月17日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
寒い日が続きますね。コロナ対策も含め、みなさんも体調崩さないように日頃から手洗いうがいなどこまめに行っていきましょう!
さて、当院のドクターやスタッフは、みなさんにより良い歯科治療を提供できるように、様々なセミナーや勉強会に参加しています。
僕も現在いくつかのセミナーを受講していますが、その中でもインプラントを特に熱心に勉強しています。
インプラント自体は日頃から治療を行なっていますが、その治療の質を高めるため、最新の治療法を学ぶため、より難しい症例でも患者さんにインプラントを提供できるように、日本の中でも特に有名な先生の元で勉強させていただいています。
インプラントに限らず、歯科の治療は日々進化しており、常に勉強していかないと、時代遅れの治療をずっと続けていくことになります。
当院では、患者さんへ最適な治療を提供できるように、最先端の治療や知識の取得と、最新の機材の導入には力を入れています。
時代は常に変わっていきますが、その時代のニーズに太田市内、群馬県内でいち早く良い治療や機材を導入できるように日々ドクター・スタッフ全員で勉強していますので、これからもしっかりと勉強して通ってくださっている患者さんへ還元していければと思います。
2021年02月6日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
今日は「インプラント」について説明していこうと思います。
最近ではインプラントという言葉をみなさんもよく耳にしているかもしれませんが、実際にどういうものなのかを詳しく知らない方も多いかもしれません。時々入れ歯や差し歯のことをインプラントだと勘違いされて来院される方もいらっしゃいます。
そこで本日はインプラントについて簡単にご説明します。
インプラントとは、簡単に言うと、ご自身の歯を抜歯しなくてはいけなくなってしまった場合に、抜歯した後に同じ位置に人工的な歯を手術で埋め込む治療法のことをいいます。
インプラント=手術=怖い
と思われる方も多いかもしれません。
しかし実際は簡単な場合には手術も30分程度で終わります。
そして麻酔も全身麻酔ではなく、むし歯治療や抜歯をする時に使用するものと同じ局所麻酔(部分麻酔)で行います。
痛いんじゃないの?という質問もよく受けますが、基本的には抜歯の際と同じ程度の痛みが出るくらいで、みなさんが想像しているよりも痛みが出ることは少ないかもしれません。
歯を失ってしまった場合にブリッジや義歯などの治療法もありますが、隣の歯を大きく削るなど、残っている他の歯を傷つけて寿命を縮めてしまうのに対し、インプラントであれば他の歯には手をつける必要はありません。
ただし、インプラントは骨がしっかりしているかどうか、全身疾患(糖尿病や高血圧など)の有無など事前の検査が必要です。
当院ではインプラントの相談やインプラントが可能かどうかの相談などの無料相談もお受けしておりますので、気になる方は一度ご相談ください。
2021年01月16日
あけましておめでとうございます。
歯科医師の伊藤です。
感染症の流行で大変な一年のスタートになりましたが、対策を行いながら2021年も良い一年にできるようにお互いに頑張っていきましょう。
今年も宜しくお願いします。
今回もマウスピース矯正インビザラインのお話です。
以前のブログでもインビザライン矯正を行う歯科医院は年間症例数によりランク分けされていることをお話させて頂きましたが、2020年の年間実績を認められ、群馬県内でも数名のインビザラインプラチナエリートドクターと呼ばれる上位ランクの盾を頂くことができました。
2020年もより多くの患者さんに綺麗な歯並びになって喜んで頂けるよう、医院一同取り組んでいきますので宜しくお願い致します。
歯並びが気になる、ワイヤーが嫌、値段が高くて手が出せなかった、どう始めたら良いのか分からない、などの悩みを抱えている方もいると思います。
当院では無料矯正相談を行なっていますので、お話だけでも聞いてみたい方は是非ご相談下さい。
お待ちしております。
今回はインビザラインのランクのお話でしたが、歯科医院選びの一つの基準になると思うので参考にして頂ければ幸いです。

2021年01月4日
こんにちは、歯科医師伊藤です。
当院で行っているマウスピース矯正「インビザライン」についてのお話しをしていきます。
今回はインビザラインと歯の抜歯についてです。
ガタガタの歯並びを矯正で治す際には抜歯が必要な場合と必要ではない場合があります。
ガタガタ度合いが少なめの場合は、歯と歯の間に隙間を作ったり、歯並びを拡大することで抜歯をしなくても綺麗な歯並びを獲得することができます。
一方、ガタガタ度合いが強く、隙間を作っても改善できない場合には抜歯が必要になります。
矯正する際に抜歯が必要なのかどうかを判断するには、お口の中をスキャンしてその場でシミュレーション画像を見ることで判断が可能です。
歯並びのガタガタがコンプレックスだったり、他院で抜歯が必要と言われたけど抜歯はしたくない、などお悩みの方がいらっしゃいましたら、矯正無料相談は随時受け付けておりますので是非ご相談下さい。
2020年12月24日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
有難いことに、通っていただいている患者さんから時々頂き物をします。
お菓子や果物、旅行先のお土産などいろんなものを頂いたことがありますが、先日初めて頂いたものがありました。
それは、、、
「マスク」
です。
オシャレな手作り布マスクを頂きましたー!!!
歯科医師という仕事なので、コロナウイルス流行前からも毎日マスクは生活に欠かせないものでしたが、コロナウイルスが流行してからはなかなかマスクも手に入らない時期もあり、マスクの大切さを痛感しました。
コロナウイルスがなければ、このような素敵なマスクを頂くこともなかったかもしれないので、まだまだ世界的に大変な時期が続いていますが、人の温かさが伝わってくるこのマスクとともに、コロナウイルスから解放される日を信じて、引き続き仕事に励んでいきたいと思います!
お名前は出せませんが、大切に使わせていただきます!
ありがとうございました(^-^)
2020年12月5日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
今回は認知症についてお話します。
歯科なのに認知症?と思われる方もいるかもしれませんが、実は歯科と認知症には深い関係があります。
一つは、歯の本数です。
食事をよく噛むと、脳が刺激されて頭が良くなる!などという話を聞いたことがあるかもしれませんが、自分の歯が残っていない人ほど認知症になる確率は高くなるという研究結果があります。
もう一つは歯周病です。
歯周病の原因菌である細菌が、血管を通って脳内に蓄積され、それが原因となって認知症になりやすくなるということが最近の研究で分かってきました。
歯周病は、ほぼすべての人がかかってしまう病気です。
そして自覚症状がほとんどないというところが歯周病の怖いところでもあります。
自分は歯周病じゃないと思っていても、歯科医院で検査をするとおそらく90%以上の確率で歯周病と診断されてしまいます。
ただし、歯周病も全てが危険なわけではなく、軽度であればきちんと定期的に歯石取りなどの治療とメインテナンスを行えば重症化することはありません。
また、重症な方でもきちんと時間をかけて治療を行えば、改善する可能性は十分にあります。
早い時期からお口の中の健康を守ることは、将来の認知症予防にもつながります。
まずは自分が歯周病かどうかを確認するためにも、歯科医院の受診をお勧めいたします!