2021年12月7日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
本日は「歯科受診率」についてお話します。
歯科受診率とは、歯科を受診している人がどのくらいいるのか?を示す数値です。
日本はこの歯科受診率が低いことが知られており、本日は歯科先進国のアメリカとスウェーデンと比較していきたいと思います。
まず、定期検診の受診率を比較すると、
スウェーデン:90%
アメリカ:80%
日本:2%
という調査結果があります。
また、日本でも80歳なったときに20本自分の歯を維持しましょう!という「8020運動」というものがありますが、80歳時点での平均残存歯数を比較すると、
スウェーデン:25本
アメリカ:17本
日本:8本
となっています。
このことから、歯科の定期受診が将来的な歯の健康に大きく影響を及ぼしていることが分かります。
あるアンケート結果では、日本人は「お口の中に何らかの違和感や異常を感じている」と答えた人の中で歯科を受診する人は約20%しかいないそうです。
何か異常が起こっていても大半の人はそのまま過ごしてしまい、我慢出来なくなるくらい痛くなったりしたときに初めて歯科に受診するという状況です。
歯というものは、痛みを感じ始めた頃には病気がかなり進行してしまっていることが多くあります。
それは、初期のむし歯や初期の歯周病は痛みを感じにくいからです。そこから病気が進行し、中程度〜重度になった頃、痛みとして自覚できるようになります。
痛くなったら受診するのではなく、定期的に歯科を受診することで痛みが出る前に病気を見つけることが出来たり、早めの治療を受けることが出来ます。
おかげさまで、当院へ通ってくださっている患者さんはみなさんとても意識が高く、ほとんどの方が定期受診をしてくださっているため、スウェーデンやアメリカと比較しても変わらないほどです。
もし最後に歯科を受診したのが1年以上前になってしまっている方がいれば、一度歯科医院への受診をおすすめいたします。
2021年11月19日
こんにちは、歯科医師伊藤です。
今回は先日受講したマイクロスコープセミナーについてお話しします。
マイクロスコープとは歯科用顕微鏡のことで、細かい歯科治療を精密に行うために使用します。
私たち歯科医師は普段から眼鏡型の歯科用ルーペというものを使用して歯を数倍程度に拡大し歯科治療を行っていますが、マイクロスコープはさらに拡大率が高く、20倍以上の拡大が可能なので肉眼では見えない部分の治療に適していると言われています。
例えば、歯の根の中の治療を行う際などのより細かい部分まで見なければいけない治療にはマイクロスコープが適しています。
マイクロスコープを使うことで見えなかった根の中の汚れをきれいに取り除くことができるようになります。
また、根のヒビ割れや昔詰めていた材料の取り残しなど、肉眼では見えない部分も直接見て取り除くことができるようになります。
今回のセミナーでは普段から使用しているマイクロスコープのより効果的な応用法を学ぶことができました。
歯の治療は細菌との戦いです。
しっかりときれいにしなければいくら治療をしても再発してしまう可能性があります。
マイクロスコープを使用すればその可能性を少しでも減らしてあげることができるため、正確な治療に繋がります。
マイクロスコープは全ての治療に必要なわけではありませんが、状況に応じて使用していくと非常に効果的な精密機器です。
セミナーで学んだことも新たに取り入れながらより良い治療に取り組んでいければと思います。
ブログを読んでいただきありがとうございました。
今回はマイクロスコープについてのお話しでした。
2021年11月8日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
今回はセミナーの受講についてお話ししたいと思います。
セミナーとは研修会や勉強会のことで、尾島デンタルクリニックの歯科医師やスタッフは新しい知識の習得や技術の研鑽のために日頃からさまざまなセミナーを受講しています。
僕自身も多くのセミナーを受講しており、最近では診療が終わってから夜の20:00〜23:00までzoomを利用したオンラインセミナーを毎週受講しています。
コロナウイルス流行後は、このzoomでのセミナー受講が増えてきています。
僕だけでなく他の歯科医師やスタッフも平日や休日問わずたくさんのセミナーを受講しており、セミナーを受講している数で言うとおそらく日本一の歯科医院ではないかと思っています。
セミナーを受講することで、最新の歯科医療の知識を学ぶ、すでに行なっている治療のレベルをさらに上げる、有名な先生の話を聞き同じ方法を取り入れるなど、歯科治療のレベルアップを目指しています。
歯科業界は変化が多い業界なのですが、なかなか変化出来ずに何年間も昔のままの治療を行なっている歯科医院も多くあります。
尾島デンタルクリニックでは、セミナーの受講を通して学んだことをすぐに取り入れることが多いため、最新の治療や機材をどんどん導入しています。
セラミックを作成するCERECや、インビザラインの型取りを行うiTeroなども複数台導入済みです。
通ってくださっている患者さんのお口の健康を守っていくために、新しい知識の取得や技術の向上は僕たちの責任だと思って日々頑張っていますので、これからもたくさんセミナーを受講して、みなさんのお口の健康へとつなげていきたいと思います。
2021年10月16日
こんにちは、歯科医師の平形です。
前回、口蓋隆起のお話をした際に、お口の中の粘膜にできるトラブルについてお話したい、と書きました。
皆さんは口内炎はできる方ですか?私は度々口内炎の襲撃を受けています。
痛い上に、何故か複数出来てしまうことも珍しくなく、生活する上で、かなり気になってしまい、仕事に集中出来ないこともあります。
お話やお食事も取りにくくなる厄介な症状ですが、原因は一つではなく、その時々で判断が必要です。
①傷
②ストレス、疲れ
③ウイルス
④カビ
⑤ガン、もしくはその治療での副作用
⑥アレルギーなど
今日はその中でも①傷で出来やすい口内炎についてお話して行こうと思います。
カタル性口内炎、単純性口内炎と呼ばれるものです。
食事中にほっぺの内側や舌を噛んでしまった時や、転んで地面に口をぶつけ、傷から地面の細菌に感染したときなどが代表的な原因です。
また、口の中が不衛生であったり、熱い食べ物で火傷したときなどに出来ることもあります。
痛みもあり、苦しいと思いますが、他の特徴として、傷ついた部分だけ白い口内炎が出来るというところがあります。1週間程度で自然に治るため、何か特別に薬や処置は必要ありません。
よく、小さいお子さんのお口の中で、この口内炎を発見した保護者の方が、びっくりして当院へご連絡してくださる方もいらっしゃいますが、基本はしっかり食べて、しっかり休んで、健康的に過ごすことが、治すことへの近道になります。
焦らず、過ごしましょう♡
ただ、痛みもあり、生活に支障が出る方もいらっしゃると思いますので、気になる際は一度我々歯科医師に確認させて頂ければと思います♡
2021年09月24日
こんにちは、歯科医師の熊澤です。
夏も明けて群馬は本格的に秋になってきましたね。
前回、審美セラミック治療とはについてお話ししました。
今回は審美セラミック治療の流れをお話しします。
セラミックは種類によって強度が異なり、適用部位も異なるので、おすすめの種類を紹介していきます。
セラミックの種類が決まるといよいよ治療が始まります。
審美セラミック治療において保険診療と異なる点は型どりの方法です。
保険診療では粘土のような材料を入れて3~5分硬化するのを待ちますが、セラミック治療はスキャンして型どりを行います。
この方法を光学印象と呼びます。
(前歯やBrなど治療は従来通り、詳しくは当院まで)
光学印象は歯に光を照射し、1秒間に何千枚もの写真データを合成することで3Dデータ化する型どりのことです。
従来の型どりと異なり、型どり時の不快感や型どり材料の収縮・膨張のエラーがありません。
また当院ではその場で詰め物を設計、製作していきます。
1つのブロックから詰め物を削り出していきますが、早いものだと8分ほどで出来上がります。
そのため種類によりますが、1日で治療を終えることも可能です。
当院では光学印象の機械が増え、2台になりました。力を入れている分野の1つであり、より良い治療を提供できるように努力しております。
審美セラミック治療に興味のある方はぜひ一度ご相談ください。
2021年09月8日
こんにちは、歯科医師伊藤です。
今回は「歯の再矯正」についてお話しします。
歯の再矯正とは、過去に矯正治療を行っていたが、また歯並びが悪くなってしまいもう一度追加で行う矯正治療のことを言います。
海外では日本より矯正治療を受ける子供が多いので、再矯正を行う人も多いと言われています。
また、これは動いてしまったから仕方なく行うというマイナスなものではなく、体の成長に応じた必要な追加治療であると考えられています。
なぜ再矯正を行う必要が出てしまうのかというと、歯並びは常に変化するからです。
矯正終了後の一定期間は保定装置という歯並びがもとに戻らないようにする装置を装着することが多いですが、一定期間を過ぎると保定装置を使わなくなります。
それでも歯の位置は常に変化しているので、生理的な範囲で歯が動いてくることがあります。
その時に歯並びが気になる場合ははもう一度矯正治療を行う必要が出ます。
しかし、過去にワイヤー矯正を行っていた方の中にはもう一度ワイヤーを張ることに抵抗を感じる方も多くいます。
その場合、再矯正にはアライナー矯正治療が適していると考えています。
アライナー矯正治療とはマウスピース矯正治療のことです。
当院で行っているアライナー矯正治療であるインビザラインも透明なマウスピースを装着して矯正治療を行う方法です。
この方法はワイヤーに比べると、違和感や歯磨きの難しさが少なく受け入れやすい矯正治療といえます。そのため、再矯正に適しているといえるのではないでしょうか。
状況にもよりますが、再矯正は前歯だけの部分矯正で対応できる方も多く、比較的短時間で費用負担も少なく行える場合もあります。
お口の状況により変わりますので、過去に矯正をしていた方も含めて歯並びでお悩みの方はご相談下さい。状況に応じた最善の方法をお伝えしていきます。
2021年08月23日
こんにちは、歯科医師伊藤です。
連日真夏日が続く中、いかがお過ごしでしょうか?
私は冬より夏派ですが、熱中症にならないように気をつけて過ごしていきましょう。
話は変わりますが、今回はインビザラインのランクについてお話しします。
インビザラインとは世界中で1000万人以上が行なっているマウスピース矯正のことです。
当院でもインビザライン矯正を行なっており、今年だけで200名以上の方が治療を開始しています。
インビザラインには医院ごとに会員ランクが設定されており、当院はダイヤモンドプロバイダーに認定されています。
ダイヤモンドプロバイダーは群馬県内でも数医院ほどしかないと言われています。
これは多くの方が当院を選んで治療を開始して頂いているおかげです。
インビザライン治療はマウスピースをただはめるだけでは良くなりません。
しっかりとした治療計画を立て、適切に治療を行わないと理想的な歯並びにはなりません。
当院では歯科医師はもちろん、医院全体としてもインビザライン治療に力を入れており、日々より良い治療が行えるように努力しています。
今回は会員ランクのお話しでしたが、世の中にはたくさんの歯科医院があり、インビザライン治療を行う際の医院選びもとても大事になると思いますので、参考にしてみて下さい。
歯並びでお悩みの方もご相談頂ければ、インビザラインの適応かどうか、治療後の歯並びのイメージなどをしっかりと説明致します。
2021年08月10日
こんにちは、歯科医師伊藤です。
今回は私達歯科医師が受けるセミナーのお話です。
皆様の中にも社会人になってからも勉強したり、セミナーを受ける機会がある方もたくさんいらっしゃると思います。
私達歯科医師も同じで、大学で学べること以外にも学ばなければいけないことはたくさんあります。
むしろ社会人になってからの方がセミナーや勉強する機会が増えるのも、学ぶべきことが多いからだと思います。
歯科医師のセミナーの中にはただ講義を受講するだけでなく、オンラインで治療の相談をしたり、お互いが悩んでいることを相談し合えるようなも相談会もあり、大変勉強になります。
最近は新型コロナウィルスの影響もあり、オンラインセミナーがメインですが、当院の歯科医師は、全員が積極的にセミナーに参加して日々研鑽を積んでおります。
私も月に数回全国の歯科医師達とオンラインで繋がりセミナーに参加しています。
今までは東京まで出張してセミナーに参加することが多かったですが、オンラインになったことで時間が有効に使えるなどのメリットもあり、効率的に学べることは良い点だと思います。
来院して下さる患者さんにより良い治療を行えるよういつまでも勉強することは歯科医師には大切なことだと思うので、医院全体で今後も取り組んでいきたいと思います。
当院ではその方に合わせて最善の治療が行えるように準備しておりますので、お困りごとがありましたら是非ご相談下さい。
2021年07月24日
こんにちは、歯科医師の熊澤です。
夏に入り、群馬県はかなり熱くなってきましたね。
本日は審美セラミック治療、いわゆる白い詰め物についてお話しようと思います。
みなさんは審美セラミック治療についてどんなイメージを持っていますか?
見た目が良い?虫歯になりにくい?様々だと思います。
セラミック治療はセラミックス(陶材)のブロックを接着剤(むし歯治療で使用されるプラスチックに似たもの)を使用してつけることを指します。
セラミックスは陶材を使用しているので、金属やプラスチックと比較して
・汚れが付きにくい
・変色しにくい
・膨張、収縮が少ない
・使用する接着剤が溶けない
等の利点が挙げられ、これらが見た目が良い、虫歯になりにくいと言われる理由です。
金属の詰め物は5年間で60%程度しか持たないとの研究があります。
その原因は金属の膨張収縮や接着剤の溶出により歯と金属の隙間が生じるためです。
再治療の際は虫歯を削るため、ご自身の歯が少なくなってしまいます。
一方でセラミックの詰め物は5年間で90%以上持つという研究があります。
残りの10%の原因はセラミックの破折がほとんどです。
もしセラミックが割れ、再治療になったとしても今よりも大きく削ることはありません。
みなさんは虫歯になったとき、どういった気持ちを持って治療しますか?
少なからずもう虫歯になりたくないと思っているはずです。
今後セラミック治療を検討している方、詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら
お気軽にご相談ください。
2021年07月13日
歯科医師の平形です。
先日、患者さんから「上あごに硬い出来物が出来ていて心配なので見てほしい」というお話がありました。
確認すると、「口蓋隆起」と言われるもので、専門的には「外骨症」といいます。
上の顎に出来るものは「口蓋隆起」、下の顎に出来るものは「下顎隆起」と呼ばれ、どちらも骨の過剰発育から見られます。
多くは、噛み合わせの強さ等が影響していると考えられています。
患者さん自身がお気付きになられた際は、悪性のものではないか?と受診されることが多いのですが、骨の変形ですので心配はありません。
そのため、何か自覚症状がなければ、経過観察になります。
しかし、あまりに大きくなったことで話しにくくなったり、お食事を飲み込みにくくなることもあります。
また、入れ歯を作る際に支障が出る方もいらっしゃいます。
そういったケースは、外科的に切除をご提案することもあります。
先程の患者さんは、口蓋隆起に気付いてから、気にして触りすぎてしまって、赤く腫れ、痛みが出てしまっていました。自然に過ごしていただくことが一番です。
気になる方は、1度クリニックへ相談にいらしてください。
口蓋・下顎隆起の様にわかりやすいものもありますが、頬の粘膜や歯ぐき、舌などの状態の変化には、皆さんなかなか気付かれないことも多いようです。
些細な変化にも対応出来る様に、我々にお口の中を確認させて頂ければと思います。
むし歯や歯周病の治療目的には限らず、3ヶ月に1回程度は、クリニックへ。ぜひお待ちしております。
また、機会があれば、お口の中の粘膜の病気についてお話していきたいと思います