2021年05月29日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
本日は「歯石取り」について話していこうと思います。
歯石取りを受けたことがない人はほとんどいらっしゃらないと思いますが、実は歯石取りには種類があるのをご存知でしょうか?
当院に通っていただいている患者さんであればきちんとこの違いについてもご説明させていただいていると思いますが、歯石には大きく分けて2つの種類があるんです。
それは「縁上歯石」と「縁下歯石」です。
縁上歯石とは、歯肉よりも上の部分についた歯石のことです。
目で見ることができ、見た目的には少し黄色っぽい色をしています。超音波スケーラーという専門の機械でお水を出しながらカリカリ除去していきます。
こちらの歯石取りは、多くの方が経験あるのではないでしょうか?縁上歯石は比較的簡単に取れるため1〜2回で歯石を取り終えることが出来ます。
一方の縁下歯石とは、歯肉よりも下の部分についた歯石のことを言います。
歯の根っこの深いところについてしまった歯石のことで、こちらは縁上歯石よりも取ることが困難で、歯石に血が混じることが多いため、黒っぽい色をしています。
そして、この縁下歯石が歯周病を進行させてしまう原因の一つでもあります。こちらは機械ではなく、手作業で1本ずつ丁寧に歯石取りを行うため、歯石の付き具合によりますが2〜6回程度かかります。
歯科医院で歯石取りに何回も行かなくてはいけないのはなんで?と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、それはこの縁下歯石を取る作業に時間がかかってしまうからなのです。
逆に歯科医院で定期的に歯石取りを受けているのになかなか歯周病が良くならない!という方は、もしかしたら縁下歯石を取ってもらえていないのかもしれません。
縁下歯石も一度しっかり取ってしまえば、その後は毎日のご自身での歯磨きと歯科医院での定期的な歯石取りによって、再度縁下歯石がつくことを予防することができます。
歯石が付きやすい、歯肉から出血するなどでお悩みの方はぜひ一度ご相談ください!
2021年05月21日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
なかなかコロナウイルスの終息が見えず不安な日が続いていますね。
ワクチン接種も始まっていますが、1日でも早く安心して暮らせる世界になってほしいと思います。
さて、本日はそんなコロナウイルスと同じくらい怖い「誤嚥性肺炎」についてお話します。
誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)とは、誤嚥=食べ物や唾液などが誤って気道内に入ってしまうこと、から発症する肺炎のことをいいます。
肺炎は日本人の死因の第3位ですが、この肺炎のうち80歳代の約8割、90歳以上で9.5割以上が誤嚥性肺炎であったという調査結果があるそうです。
当院で行っている訪問歯科では、こういったご高齢の方の誤嚥性肺炎を予防する取り組みを行なっています。
誤嚥性肺炎肺炎の原因は様々ですが、主な原因として、
①お口の中が汚れている
②飲み込みが悪い、ムセやすい
が挙げられます。
お口の中が汚れているほど、感染のリスクが高く、ムセやすいほど汚れが肺に入ってしまう確率が高くなります。
この二つを予防するためには、日々の介助者による口腔ケアと歯科衛生士による専門の口腔ケアによってお口の中に汚れが残らないようにすること、また歯科医師による嚥下機能の確認やマッサージなどのリハビリを行うことがとても大切です。
コロナウイルスに注目が集まっていますがらコロナウイルスと同じくらい誤嚥性肺炎は危険です。
誤嚥性肺炎はコロナウイルスのようにワクチンではなく、日々の口腔ケアで予防できますので、ご家族に口腔ケアが必要な方などがいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
2021年05月13日
【インビザラインと食事】
こんにちは、歯科医師伊藤です。
今回はインビザライン矯正治療と食事についてのお話です。
インビザラインはマウスピース矯正治療の一つであり、自分で取り外しが可能な矯正治療です。
1日20時間以上のマウスピースの使用が推奨されており、食事の際はマウスピースを外して食べることができます。
好きなものが食べられることはインビザラインの良い点だと思います。
注意点は、インビザラインのマウスピースをつけたまま食事をしないようにすることです。
インビザラインをつけたまま食事をしてしまうとマウスピースが割れたり、虫歯になりやすくなるなど様々な問題が起きてしまいます。
そのため、食べる前にマウスピースを外し、食べ終えたら歯磨きをしてからマウスピースを戻します。
間食を食べたい時も食べた後で、しっかり歯磨きをしてからマウスピースを装着しましょう。
もしどうしても歯磨きができない時はマウスピースをそのまま装着して過ごし、後で歯磨きができるタイミングになったらしっかりと歯磨きを行いましょう。
インビザラインでせっかく綺麗な歯並びを手に入れたのに虫歯になってしまうと悲しいので、お食事の仕方や歯磨きはしっかりとルールを守って楽しい矯正ライフを過ごして頂きたいと思います。
今回の内容はインビザラインと食事についてでした。
2021年05月10日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
本日はむし歯や歯周病などによって歯を失ってしまった場合にどうしたらいいのか?ということについてお話します。
まず歯を失ってしまった場合、そのままにしておいてしまうと、他の歯が移動してきたり、他の歯の負担が大きくなったりすることで、また次の歯を抜くことになってしまう可能性があるため、基本的には歯を失ってしまったところには、何らかの方法でその部分を補ってあげる必要があります。
どんな方法があるかというと、主な治療法は以下の通りです。
①義歯
いわゆる入れ歯です。
金属のバネを残っているご自身の歯にかけることで、失った歯を補う取り外し式の治療法です。
お口の中に入れた時の違和感が大きく、噛む力も弱いため、硬いものやお肉などが噛みにくいことが多いです。
②ブリッジ
前後の歯を削り、被せ物でつなぐ治療法です。
義歯とは違い、ご自身で取り外すことはできません。
噛む力はご自身の歯と比べると7〜8割ほどの力を発揮しますが、その分支えにしている前後の歯が早めに悪くなってしまう可能性があります。
また、つながった被せ物なので、歯磨きの際につながっている部分の清掃が難しいことも特徴です。
③インプラント
歯を失った部分に、人工的な歯を埋め込む治療法です。
失った歯を治す治療の中で最も噛む力が強く、硬いものも違和感なく噛むことができます。
また、前後の歯を削ったり、他の歯に負担をかけることもないため、残っているご自身の歯にとっても優しい治療です。
ただし、骨の状態や全身疾患など、状況によってはお選びいただけない可能性があります。
ざっとではありますが、一般的に歯を補う治療法にはこのようなものがあります。
そのまま歯を抜いたままにしておくと、あとで治したくなったときに治すのが難しくなってしまいます。
当院では、歯を失ってしまった場合の治療相談についても、しっかりと一つ一つの治療法のメリットデメリットをご説明させていただいておりますので、歯を失ってしまってお困りの方がいましたら、ぜひご相談ください。
2021年05月4日
こんにちは、歯科医師の鈴木です。
本日はインプラントの手術について少しお話しようと思います。
インプラントという言葉は、最近でもかなり多くの方に知られるようになってきて、聞いたことがある方も多いと思いますが、皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか?
おそらく、「怖い」「痛い」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
インプラントは、ご自身の歯を抜歯して失ってしまったところに、人工的な歯を手術で埋め込む治療法です。
この「手術」というところが皆さんが怖いと思ってしまう部分ではないかと思います。
患者さんからよく質問されることは、
全身麻酔で手術するんですか?
→いえ、局所麻酔で行います。むし歯治療などの際に使う麻酔と全く同じものを使いますので、インプラントだからといって特別な麻酔を行うわけではありません。
痛いですか?
→手術中は麻酔が効いているので痛みはありません。また、手術後の痛みについても、抜歯を行った時と同じくらいの痛みが出ることがある程度です。実際に僕が手術をさせていただいた患者さんも、痛み止めも使わずに過ごしていただけた患者さんがほとんどです。
手術時間はどれくらいですか?
→治療前後の説明やレントゲン撮影などを行うため、予約は1時間程度でお取りすることが多いですが、実際の手術自体は15〜30分で終わることがほとんどです。思ったより早くて患者さんに驚かれることもあります。
などがあります。
インプラント=手術、怖い、痛い
というイメージが強いようですが、実際にはそれほど大変なものではありません。
自分の歯のように、硬いものでも何でもよく噛める!という生活を手に入れるために、インプラントについてのご相談などお気軽にお問い合わせください。