認知症と口腔ケア
2019年06月22日
こんにちは、歯科医師の伊藤です。
皆様、歯と健康の関わりについて考えたことはございますか?
先日私は、認知症と口腔ケアの関わりに関する本を読みました。
歯科医院の受診で歯周病を予防・改善することが脳の老化防止につながるという内容の本でした。
歯のケアは認知症だけでなく、誤嚥性肺炎、糖尿病、動脈硬化、脳梗塞や心筋梗塞などの全身疾患リスクを下げて健康寿命を延ばすことにも繋がると言われています。
医歯学生が生理学の授業で習うものに、ホムンクルス図というものがあります。
この図は脳が体のどの部分と密接につながっているかを表しています。
この図では、顔や口の領域だけで半分近くを占めており、歯のケアで口を刺激すると大脳の広い範囲に影響が及ぼされることを示しています。
したがって、全身の健康を考える際、歯科治療は大きな役割を担っていて、近年では人々の健康を守るために医科歯科連携の重要性が叫ばれています。
35歳以上の方に増えてくる歯の病気に歯周病があります。
若い頃は免疫力も高く、歯周病に対して抵抗してくれていたものが35歳以降から免疫力の低下とともに歯周病が進行していきます。
つまり、35歳以降は歯のケアをより考えていかないと、歯周病が進行し、全身の健康に重要な口腔の健康が損なわれていきます。
今までは歯磨きだけで済んでいたものが加齢と共に専門家による検査や治療が必須になってくるのです。
お口の健康を守ることが全身の健康にもつながるため、是非一度歯科医院を受診してみて下さい。不安が多い方でも不安な部分を一つ一つ解決していきましょう。
当院では口腔の健康を獲得し、しっかり咬むことで脳を活性化し、健康寿命を延ばせるよう精一杯取り組んでいます。
是非皆様のご来院をお待ちしております。