歯ブラシの毛の硬さについて
2021年06月29日
こんにちは、歯科医師の熊澤です。
4月から新入社員が増え、かなり院内も賑やかになってきました。
今回は歯ブラシの毛の硬さの選び方についてお話します。
スーパーマーケットやドラッグストアには様々な硬さの歯ブラシが陳列されています。
みなさんはどの硬さの歯ブラシを使用されているでしょうか?
硬い毛の歯ブラシはしっかり汚れが取れそうだけど痛そう…
柔らかい毛の歯ブラシは歯茎に優しいけど、汚れが落ちるのか不安…
沢山あってどれを選んだらよいか分からない!という方もいるのではないでしょうか?
歯ブラシを購入する時に悩んでいる方もいると思うので「歯ブラシの毛の硬さ」に関する1つの研究データを紹介します。
研究内容は歯茎の傷と歯ブラシの毛の硬さ、年齢、性別、ブラッシング時間、歯茎の下がり具合、プラーク(汚れ)、ブラッシングの頻度の関連性を調べたものです。
結果としては歯ブラシの毛が硬いものと柔らかいものを一定期間(28日間)使用した口腔内を比較すると歯ブラシの毛が硬いほうが柔らかいほうと比べ、歯茎が傷つけやすく、歯茎が下がりやすいことも分かりました。
つまり歯茎を傷つけないためには、歯ブラシの毛は柔らかいほうが良いということになります。
ただし歯ブラシの毛が柔らかすぎると汚れが落ちにくいため、毛の硬さは 普通~柔らかめが良いです。
歯茎が下がってくると知覚過敏(しみる症状)が生じる可能性が高まるため、知覚過敏に悩まれている方や歯茎に痛みがある方は一度歯ブラシの毛の硬さに注目してみてはいかがですか?
もしどの歯ブラシを選んだらよいか分からないという方は遠慮なく当院スタッフに相談してみて下さい。
もちろんそれぞれの口腔内の状況に合わせてご提案させていただきます。
次回は「歯みがきとフロスはどちらが先に使用したほうがよいか」について説明していきます。